2月24日

菜の花
― 活発 ―






体育会系の君はあっちチョロチョロ、こっちにチョロチョロ。
そんな君を追いかけて、俺はあっちにこっちに四方八方駆け回る。

はどこ行ったー。」
「シリウス。また、に逃げられたのかい?」
「逃げられたんじゃない。」

リーマスがニコリと笑いながらこちらを見ている。
グリフィンドールの談話室にはの姿はない。一体、どこに行ったんだ。
いつもフラフラしやがって、ちゃんと隣にいろって言ってるのに…ブツブツと悪態を吐き出す。
そりゃーは自由人で、ひとつのところに留まるなんて器じゃないけれど、これでも付き合ってるんだったら俺のそばに居るだろう。普通。

「馬鹿だね。がそんな子だと思ってるのかい。」

・・・。相変わらず毒舌は健在で何よりだ。
そりゃー、他の女なら側にいるなんて遠慮したいが、は別なんだ。
なんでそれがわからないんだよ。

「君が言わないからじゃないか。」
「だから、何でお前はそういちいち突っ込むんだよ!」

てか、何で俺が考えていることがわかる!

「口に出てるよ。」
「・・・。」
「ほら、ならジェームズと一緒にクディッチの練習をしに行っているはずだよ。」
「練習?」
「あぁ、暇だーってが言っていたらジェームズが一緒に来るかい?って言って…あとはわかるだろ?」
「行ってくる。」
「いってらっしゃい。」

俺は居ても立ってもいられなくなってグリフィンドール寮から飛び出した。
どこにいる。競技場か?それともどこかの広場か…。
こう言うときに限って頭は回らず、あとから考えれば秘密の地図で確かめればよかったんだと思った。
階段を待っていることさえも煩わしくて、動き出している階段めがけてジャンプ。
よし、あとはその角を曲がれば競技場への近道だと走る。

「うわっ!」
「あっ!」

急いでるのに、こう言うときに限って人がいるんだ。

「悪り。大丈夫か・・・。」
「え?あ、シリウスじゃない。どうしたの?」

笑顔でこちらを見てくる。どうしたの?ってお前を探してたんだよ。
側にいろとか、ジェームズと遊ぶなとか、なんか色々言いたいことはあったけれどとりあえずは、彼女を抱きしめた。



「ところで、どうしたの?そんなに慌てて。」
「お前を探してた。」
「なんで?」
「今日はお前、俺の部屋に泊まり決定な!」
「えぇ!!どうしてよ!」
「どうしても。」
「横暴だ!」
「活発にならせたお前が悪い。」
「・・・それって。」
「そう言うことだ。」



あとがき
最後は下です。・・・ごめん!