8月4日

ブーゲンビリア
― あなたは魅力的 ―



「え?」

靴箱に手紙。呼び出されたのは体育館裏。
なんてお決まりのシチュエーションで私は告白された。それも人生初の。

さんが好きなんです。」
「え、でも。」
「分かってます。」
「なにが?」
さんが9組の古泉と付き合ってるってことです。」
「はい?」

・・・なんだか途轍もないことを告げられた。

「でも、俺はそれでも気持ちだけ伝えたかったんです。」

いやいや。そんなことより。
そんなことって言ったら彼(確か…山中くん?)に失礼だけど。

「私と古泉が付き合ってるってどう言うこと!」
「え。だって…噂で。皆が…」

がっしりと彼(山中くん…山田くんだったかな?)の肩を掴めば、しどろもどろと答える。

「あ、そう。…ごめん。」

そう言うと彼(山川くんらしい、手紙に小さく書かれている)は、何故か泣きながら立ち去った。

「なんなんだ。一体…」
「勘違いをしたようですね。」
「うわ!って。古泉!」
さんの言った『ごめん』を告白の返事と勘違いしたのでしょう。」
「あぁ、そうか。」

そうだったのか。あれは、がっしり掴んでごめんなさい。って意味だったのに…
悪いことをしたな。

「って!違うよ、古泉!なんであんたがここにいるの!」
「僕ですか?さんが見えたので。」

いやいや、そんな笑顔で言うことじゃありませんよ。

「少し気になった会話も聞こえましたしね。」
「あぁー私と古泉が付き合ってるってやつ?ほんと、困っちゃうわよね。私と古泉はSOS団の団員ってだけなのに。」

ね?と古泉を見上げれば、相変わらずの笑顔だった。

「違いますよ。僕の場合はさんが告白をされていたから。」

・・・そうだ。私は告白をされていたんだ。
にしても、何故私なんだ?SOS団員ってだけで煙たがれているはずなのに。

「それはですね。あなたが魅力的だからですよ。」

にっこりと古泉が微笑みかける。
唖然としマヌケ顔をさらしている私に、追い討ちをかけるように一言。

「それにですね。僕もあなたの魅力に惹かれる一人です。」

・・・そんな笑顔で言われても困るんですけど。
えーと。私はどうすればいい?



後書き
初のハルヒ夢。…マイナー