『か?』
『私の携帯だもん。』
『ははは、そやな。』
『どうしたの急に?』
『ん?いやー今年もあと少しやろ?そう思ったらの声が聞きとうなったんや。』
『へへへ〜実は私も。』
『なんやー良かったわ。』
ほっとする貴方の声に私もほっとして一息つく。
それが聞こえたのか互いにどちらともなく笑い始める。
正月は初詣に行こうと約束していたし、今日だって大晦日なのに家の手伝いを抜け出して侑士とデートもしたのだけど。
やっぱりそれでも淋しくて。
折角の新年を恋人と迎えられないことは淋しくて、でも、我が儘は言っちゃいけないと思い口を噤んでた。
『?』
『うん?』
『ぼやっとしとる合間にもう少しで新年やで!』
そんな言葉に時計を見ると新年まであと5分。
『ほんとだー、あ、侑士の方は大丈夫なの?』
『あぁ、おとんもおかんも居るし平気や。』
『そっか・・・。』
『あんなー。』
『ん?どうしたの改まって。』
『が好きや。』
『ちょっと!なに急に!』
『愛してる。』
『・・・・。』
『は?』
『私も、・・・大好き。』
『来年も宜しくな。』
『うん、来年も宜しく。』
『カウントダウンや。5.4.3.2.1.0。』
『Happy New Year!!』
『・・・・・・。』
『侑士?』
あれ?ッと思いながら携帯を見る、切れていない。
じゃーなんで?
色々考えいていると後ろから急に抱きしめられた。
「『A Happy New Year、』」
「侑士?え、なんで!」
「のおかんに頼んで入れてもろたん。」
「もう、お母さんたら〜」
「やっぱ生身が一番やからな。会いたかった。」
「なんか、・・・侑士が言うとエロく聞こえる。」
「なんや、そんなんがお望み遣ったら、姫初めでもしよか?」
「…遠慮します。」
「そやな、なら初詣でも行こか。」
「うん。」
愛し合う二人に今年も幸あれ!