「私の力ってそんなに危ないの?でも、今まで一度も変なことなかったのよ。」
「今は安定しておるからじゃよ。」
「じゃー安心してもいいのね。」
「そうとも言い切れん。突然動き出すこともあるからのー。」
「突然?」
「最初の時もそうじゃった。」
「最初の時とは?」
「風邪をこじらせた時のことじゃ。全身から魔力が放出して死に掛けたことがあるのじゃ。」
息を呑む。全然覚えていない。
「薬を飲ませたくともその魔力の重さに人は動けなくなるほどな。」
「ダンブルドア校長もですか?」
「君の力を周りに漏らさないようにするだけで大変だったのじゃ。」
自分の手を見る。
そんなことを言われても、全然覚えてないし、自覚がない。
「そんな状態が3日続きそれから、プッツリと途絶えてしまったのじゃ。」
「風邪が治ったということですね。」
ダンブルドアが頷く。
「そう思ったのじゃ。」
そう、思った?ダンブルドアの言葉に引っ掛かりを覚える。
「違ったのですか?」
「部屋に入って額を触ってみると熱は以前よりも高くなっておった。不思議じゃった。魔力は早々消えるものではない、そしてに触れれば確かに魔力が放出しているのは確実じゃった。」
「じゃー。」
「兎に角、薬を飲ませようとシナモンが薬を口に近づけたとき、がの腕に絡みながら威嚇してきたのじゃ。さらに、ベッドの下からが飛び出してきたのじゃ。どこから入ってきたのかはわかっておらん。」
「なっ・・・。じゃーとはいつの間にか私の部屋に?」
「そう言うことになる。そして、とは魔力を食い尽くす能力を持っていたのじゃ。」
「でも!だったら何で!!」
私は今までだって風邪を引いたことがある。入院してしまったことだってある。・・・でも、でも。
今まで1度もそんなことにはなっていない。
入院中はととは離れ離れだったし、人が動けなくなると言うこともなかった。
大体、とは病院は入れないし。
「。大切なのは時間じゃったのじゃ。魔力と体がつりあうように、との能力と上手く付き合えるように。それまでの時間が。」
「つまり、今の私は魔力とそれを使うだけの力を持っているのですよね。」
「そうじゃ。しかし、油断してはならぬ。日本は魔法使いは少なかったがイギリス、ホグワーツでは皆が魔法使いじゃ。の魔力が不安定になることは絶対じゃ。だから、時々とを開放して一定に保つと良いじゃろう。」
「とが人型になることになって私の力が安定するってことですよね。そして、他の人の魔力によって私の力が暴走することもある。」
「そうじゃ。難しく考えんでも良い。9月1日にホグワーツで会おう。」
「勿論です。ダンブルドア校長。」
にっこりと笑ったと思うと次の瞬間には姿が消えていた。
現れるのが突然なら、消えるのも突然ってか。さて、それより・・・
はくるりと体を動かし両親の方を見る。
「お父様、お母様。私、聞きましたよね?『他に何も隠していませんよね』と。」
「うん・・・あーそういえば・・・」
「そんな事言ってたかしら…?・・・そうね。えぇ。言ってたわ。」
「では、なぜ力のことを教えてくれなかったんですか。それに、ダンブルドア校長がいらっしゃることも。知らなかっただなんて言い訳は聞きません。」
「だって・・・ちゃん私たちが魔法使っても呆れた顔しかしないでしょ?だから、ちょっと意地になっちゃったの。」
意地になっちゃったの。と笑う母と、とても生き生きしていて、とても憎らしかった。
こんな親だから子供がこうなるのよ。あーもぅ嫌になっちゃう。
立ち上がってベッドルームへと歩く。
「、来なさい。お父様、お母様。お休みなさい。」
バタン。
ドアを閉めるとそのままベッドにうつ伏せになる。
どうせ後10日はここに居るんだし。学校の準備は明日すればいいや。
私は日が高いのを確認するとそのまま瞼を閉じた。
ほんと、疲れた。
4話目です。
ダンブルドアの口調がわかりません。ダンブルドアになりたい今日この頃。