● 本日の標的はアレ!

私がこの世界、『家庭教師ヒットマンREBORN!』の世界へとトリップしてきて早1ヶ月が過ぎた。
世の中と言うものは上手く出来ているもので、私は並盛中学に転校して生活しています。

。」
「ん?」
「なにしてんだよ!」
「あっれ〜??」

目の前には眉間に皺寄せた、獄寺くん。
まぁーこの人の場合、いつでも眉間に皺寄ってるから慣れちゃえば怖くない。
それにしても、この状況はヤバイ。
ここで、簡単に今現在の状況を説明しよう!
私、はこの『家庭教師ヒットマンREBORN!』の世界に入り、いつも、何かしらと戦っているのです。
そう、今日の標的は『獄寺隼人』。の生態について。
今日のミッション【タバコの銘柄・使用中タバコの持ち逃げ】

「あっれ〜??じゃねーよ。何してやがる!」
「いいじゃないのさー。」

そう言って私も獄寺くんもタバコから手を離さない。

「よくない!」
「減るもんじゃないし、見せてくれたっていいじゃん!」
「お前に見せてよかった事があるか!」

物凄い剣幕で怒られた。

「何よ!これは純粋な好奇心による調査です。」
「その調査されたことをどこに持っていくつもりだ!」
「え・・・・・そりゃーまー。」

視線を逸らす私。
獄寺くんは器用にも片手でタバコを奪い取り、もう片方の手にはカラープリントされた配布物がある。
その配布物に見覚えのある私はギクリと肩をすくむ。

「どうせ、新聞部にでも売りに行くつもりだったんだろう。」
「・・・・・。まぁ。」

獄寺くんのタバコの銘柄(使用中の現物持参)を新聞部に持っていけばなんと賞金1万5千円!!

「だって!1万5千円だよ!1万円じゃなくて、5千円じゃなくて、1万5千円なんだよ!」
「開き直るんじゃねーよ。」

パコリと頭を殴られる。

「もぅ…折角の金づるが。罰として獄寺!私にジュースとパフェを奢りなさい。」
「何様だよ。お前。」
「ふふふ。様。」
「・・・わーったよ。ほら、いくぞ!」

目つきの悪い彼だけど、本当は優しいのです。

「おう!ツナくんも誘って行こう!」
「当たり前だ、俺は十代目の側から離れないんだからな。」

そして頭がいいくせに、十代目馬鹿なんです。

「よし!行くぞ、ごっきゅん。」
「ばっ!お前。」

その上、可愛いのです。
真っ赤になっている獄寺くんを追い越し、駆け出した。